さよなら油壺マリンパーク 53年の歴史に幕 5300人来館 イルカショーも見納め
1968年に開館した神奈川県三浦市の水族館「京急油壺マリンパーク」が30日、最後の営業を終え、53年の歴史に幕を下ろした。81年の初演当時、日本初の屋内プールのステージが話題となったイルカショーも見納めとなった。
ショーの最終公演に先立ち、中井武館長(59)が「マリンパークの半世紀の思い出を少しでも胸に残してほしい」と満員の観客席にあいさつ。初演当時からショーを支えたイルカの「フィン」と「ジョイ」も軽やかなジャンプを披露した。
この日は約5300人が来館。祖母(78)と訪れた会社員野原彩未さん(24)=東京都八王子市=は「落ち込んでいた時に、イルカショーを見て元気をもらった。今日で終わってしまうのはとても残念」と惜しんだ。
開館からの来館者は延べ2400万人。葉山御用邸から近いことから皇族も訪れ、結婚前の秋篠宮ご夫妻がデートをされた際は話題となった。最盛期の70年度には88万人が訪れたが、老朽化やレジャーの多様化により、2019年度には26万人まで落ち込んだ。