感染症専門家 ウレタンマスクに警鐘 飛沫の実験結果もとに

 国立病院機構仙台医療センター・ウイルスセンター長の西村秀一氏が6日、テレビ朝日系で放送された「羽鳥慎一モーニングショー」にリモートで生出演。新型コロナウイルスとマスクについて研究成果をもとに、意見を述べた。

 CDC(米疾病対策センター)でインフルエンザ研究後、帰国。国立感染症研究所を経て、2000年から現職の西村氏。感染力が強いとされるデルタ株(インド型変異株)が猛威をふるう中、咳やくしゃみ、会話などからウイルスを含んだ飛沫が排出され、空気中を漂い続けることによるエアロゾル感染への注意を喚起した。

 新型コロナについて「ウイルスを吸い込んで感染するリスクがすごく高い。上気道に感染すれば風邪に似た症状が、下気道に感染すれば重症化リスクが高くなる」とした。

 また、自身の研究室で、6種類のマスクを使い、素材を通過する粒子の数を測定したエアロゾル除去性能の実験を行ったことについても言及。(1)N95、医療用サージカルマスク、不織布では、大きな飛沫では差がほとんどない (2)布、ガーゼ、ポリエステルでは、不織布に比べ大きく効果が落ちる (3)ウレタンの除去性能はほかと比べ、効果がかなり低い--との結果を改めて説明した。

 西村氏は「(スーパーコンピューターの)富岳のシュミレーションでは(ウレタンマスクは)30~40%(除去効果がある)となっていたが、実測でやってみると、1%以下しかない。まあこれはひどいな、と」とウレタンマスクの飛沫除去効果について警鐘を鳴らし、ウレタンを着用する場合は、不織布の上に2重にするなどの方法を推奨していた。

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