国際弁護士の八代英輝氏が２５日、同局「ひるおび！」で、宮内庁の西村泰彦長官の会見について、加藤勝信官房長官が「宮内庁長官ご自身の考え方を述べられた」などと語ったことに「配慮がコメントに込められてもよかったのかなと思う」などの印象を語った。

　番組では、宮内庁長官が定例会見で、天皇陛下が新型コロナの感染拡大を「大変心配されている」とし、名誉総裁を務められる東京五輪・パラリンピックについて「開催が感染拡大につながらないか懸念されていると拝察している」と語ったことを取り上げた。

　この宮内庁長官発言に、加藤官房長官は「長官自身の考えを述べられたと承知している」と答えている。

　八代英輝弁護士は、加藤官房長官のコメントに「ちょっと違和感を感じる」とコメント。過去にも菅内閣では分科会の尾身会長の考えを「自主的な発表」などと表現していたことを挙げ「突き放すような発言がこの内閣では指摘されていましたので。（宮内庁）長官自身の考えの訳はなく、長官がお考えになって推察したものであって、主語は陛下。その部分に対しての配慮がコメントに込められても良いのかなと思った」との考えを述べた。

　これに政治評論家の田崎史郎氏は「非情に難しい。官房長官が天皇陛下に留意すると言った瞬間アウトになる」と説明。

　すると牧嶋解説委員は「ただ、宮内庁長官のお考えとは思いますが、これから感染防止対策に十分留意して進めていきたいと言うだけでもずいぶん印象が変わる」とコメント。「そう言って頂ければ突き放した感じにもならないし、なんか必死に火消ししているという感じにもならなかったのではないかと思う」とも語っていた。