吉村知事 ワクチン「埋まらなければ64歳以下も対象に」 大規模接種予約に空き

 大阪府の吉村洋文知事が8日、大阪市の府庁で囲み取材に応じ、新型コロナウイルスのワクチン接種について、「高齢者の接種予約が埋まらないようであれば、速やかに64歳以下の方に対象を広げる。柔軟に判断していきたい」と語った。

 今月19日には府独自の大規模接種会場「大阪府コロナワクチン接種センター」が、マイドームおおさかに設置される。来月5日までは一日2000人規模、同月19日以降は3000人規模の接種を予定している。

 ただ、既に自衛隊が運営するワクチン大規模接種センターの大阪会場、府立国際会議場(グランキューブ大阪)と、大阪市の大規模接種センターがインテックス大阪に設置されており、いずれも予約に空きが出ているのが現状。

 吉村知事は「高齢者の市町村における接種であったり、予約が進んできている裏返しであるのではないか」とした上で、今後もこの状況が続けば、速やかに対象年齢を下げていく考えを示す。

 「予約が入ってこなければ、速やかに接種の対象を64歳以下の大阪府民の接種券を持っている方全てに、速やかに転換していきたい。こういう事態があり得るとシステムも作っておきましたので、府として判断すれば変更できるシステムにしています」。

 常々、吉村知事は「感染を防ぐのはワクチンしかない。大きな転換期、武器になる」と話してきた。従来株より1・5倍の感染力があるとされるインドの変異ウイルス「デルタ株」感染が大阪、兵庫、東京などでも確認されている。「第5波」への危機感を募らせながら、速やかに府民のワクチン接種を広げていく考えだ。

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