大阪府の吉村洋文知事が６日、囲み取材に応じ、府の自動車税事務所の職員が、４人を超える会食を行い、３人が新型コロナウイルスに感染したことを明らかにし陳謝した。

　知事は「大阪府として府民の皆さんに４人以下のマスク会食の徹底をお願いしておきながら、職員がそれを破る、あってはならない、許されない行為。府民の皆様に心からおわびを申し上げます。申し訳ございませんでした」と頭を下げた。

　自動車税事務所職員の２グループは３月３１日に、それぞれ７人の送別会を大阪市内で開催。飲食店への時短要請時間内ではあったが「マスクもしていない会食」だった。

　２件の会食の参加者のうち、５０代の課長ら３人の陽性が５日に判明。３人以外に１９人（濃厚接触者５人を含む）が自宅待機をしていることも明らかにした。職員にも会食は４人以内を順守するよう通達していることから「職員がそれを破ったというのはあるまじき行為ですし厳しく対応していく。知事として、府民の皆さんに深くおわびを申し上げます。申し訳ございません」と再度、頭を下げた。知事は「厳正に処分します」と厳しい表情。全職員に対し同様のことがなかったか調査することも明言した。

　府はこの日、過去最多の７１９人の感染を発表。７００人超は初となった。重症患者も急増し病床使用率は７０％に迫っており、知事は「このままいけば医療崩壊という状況になりつつある」と危機感を募らせる。７日に対策本部会議を開き、独自基準「大阪モデル」で赤信号を点灯させ、医療提供体制が非常事態に陥ったとの宣言を出す。