宝塚歌劇の“トップ・オブ・トップ”轟悠 最後まで美学貫く

 ちゃめっ気たっぷりな表情で質問に答える轟悠=大阪市内のホテル(撮影・吉澤敬太)
 ちゃめっ気たっぷりな表情で質問に答える轟悠=大阪市内のホテル(撮影・吉澤敬太)
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 宝塚歌劇団の“トップ・オブ・トップ”と称され、10月1日付けで退団する特別顧問で専科の轟悠(とどろき・ゆう)が18日、大阪市内で記者会見を開いた。退団理由を「心の中に退団が降りてきて…自分の心に素直に従おうと思いました」と穏やかに説明。また、大劇場での階段降りやサヨナラショーがないことには「専科に入るときから決めていた」と、最後まで美学を貫く姿勢を見せた。

 退団を決めたのは昨年の10月頃だった。「いまが辞めどきかなと、ストンと落ちてきた。理由を何かに結びつけたいが、何もない。自分の中で決めました」と明かした。

 彫刻のような美貌と的確な演技で、1997年に雪組トップに就任し、2002年、宝塚の至宝とうたわれた故春日野八千代さんの後継として専科入り。専科入りを決めるまで半年ほど思い悩んだが「残る選択は正解だった。私は幸せな人でした」と振り返った。

 今後は、7月に梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(9~15日)、東京芸術劇場プレイハウス(21~29日)で上演される「婆娑羅の玄孫」に主演。8、9月にはディナーショーも開催する。

 大劇場でのサヨナラショーや大階段でのあいさつはないが、これも轟流の美学。「雪組のトップとして退団するのではない限りやらないと決心していた」と、専科入りした20年前からの線引きだったことを明かし、「静かに退団させてほしいと。それが一番私らしい」と笑顔を見せた。

 卒業後は「男役だから舞台に立てた。今後女優とかまだ何も考えられない。辞めてから考えたい」と言葉を濁した。“お約束”の結婚質問には「ありがとうございます!お待ちいたしておりました!」と満面の笑み。「お相手が一般の方なので、お名前は言えないのですが…」と一拍置き、「と、ここまでは考えてきたんですが。募集しております」。男役のお手本に涙はなく、最後まで笑いを誘っていた。

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