元男役トップの愛華みれもハートをつかまれる宝塚「男子部」

終戦直後、宝塚歌劇団に特設された「男子部」の青春を描く舞台『宝塚BOYS』。5回目の再演となる今回、初参加の永田崇人と愛華みれが18日、大阪でおこなわれた取材会で意気込みを語った。

元花組トップスターの愛華は、先輩OG・初風諄が2007年の初演以来演じてきた寮母の君原佳枝役を引き継ぐ。愛華は、「初風さまのあの温かさが私にあるかどうか・・・。人間修行をしなければ」と笑うが、「男子部」のひとりを演じる永田は、「初めてお会いしたときから、すごく温かい方だなと思いました」と、愛華の人柄に太鼓判を押す。

男役時代、匂い立つような美しさで光源氏などを好演した愛華。原作「男たちの宝塚」(辻則彦著)を読み、共演も果たした宝塚歌劇団の至宝・春日野八千代の言葉を思い出したといい、「『源氏では扇子はこうやっておろすのよ』など丁寧に教えてくださいました。退団して長くなりますが、今この役と出合ったのは『宝塚を忘れないように』ということだと思います」と話した。

夢を叶えようとする青年たちの人間ドラマと、ラストのレビューシーンに心揺さぶられる本作。愛華は「最初は元ジェンヌとして『宝塚に男性って必要?』と斜に構えていたのが、最後は涙なしでは観られませんでした。私は簡単に宝塚の舞台に立っていたな、という反省の思いも持ちつつ、彼らを見守ることになると思います。ボーイズのみんなは本当に真っすぐで、お客さまもハートをつかまれますよ!」と、すでに君原の眼差しになっていた。

舞台は全国4カ所で上演。大阪公演は「サンケイホールブリーゼ」(大阪市北区)にて8月31日から。チケットは一般8800円ほか、6月23日に発売。

取材・文/小野寺亜紀

(Lmaga.jp)

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