山田洋次監督 盟友・森崎東監督の訃報に「どれほどたくさんの事を教えてもらったか」

 映画界の巨匠・山田洋次監督(88)が17日、前日16日に92歳で死去した盟友・森崎東監督の死を悼んだ。

 山田監督の追悼全文は次の通り。

  ◇  ◇

 松竹の助監督時代からの長い付き合いの中で、ぼくは彼にどれほどたくさんの事を教えてもらったかわからない。頭脳明晰、学識豊かな知識人であり、思いやりに溢れた豪快な九州男児だった。その魅力的な人柄は彼の作品に鮮やかに反映されて、森崎喜劇という誰にも真似のできないジャンルを確立した。最後の作品となった『ペコロスの母』がキネマ旬報のベスト・テンの1位に選ばれた事は彼にとって、大きな名誉だったに違いない。大勢の森崎ファンと共に、彼の死を悲しみます。

 山田洋次

 ◇  ◇

 森崎監督は1956年に松竹京都撮影所に入社し、65年に同大船撮影所に移籍。山田監督や野村芳太郎監督作品の助監督、脚本を手がけた。69年に「喜劇 女は度胸」でデビューし、同年には「男はつらいよ フーテンの寅」の監督を務めるなど、山田監督、前田陽一監督らと共に松竹の喜劇をけん引。74年にフリーとなった。

 主な作品に「時代屋の女房」(83年)、「生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言」(85年)など。2013年に発表した最後の作品「ペコロスの母に会いに行く」は、キネマ旬報と映画芸術のベストワンに選ばれている。

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