大劇場隣りに移転の宝塚ホテル開業、元組長の憧花ゆりの支配人「歌劇とつなぐ役割に」

 元宝塚歌劇団月組娘役の憧花(とうか)ゆりのさんが支配人に就任した兵庫県宝塚市の宝塚ホテルが21日、移転しての開業初日を迎えた。午前11時のオープン時には約70人が行列を作り、憧花支配人らが迎える中、次々と来館した。

 2018年11月に歌劇団を退団した憧花さんは、今年2月に誘われて新たな道へ進むことを決意。「宝塚歌劇と宝塚ホテルをつなぐ役割ができれば」と思いを明かした。

 現役当時は組長として、月組を引っ張ってきた。「舞台に立つことと、ホテルにいることは全然違うようで、同じようにも思える。開業に向かって皆さんが1つになって力を注いでいるのは、1つの舞台を作るのにみんなで頑張ることと同じよう。70人の組子のいろんな意見をまとめて舞台を作ったことが生きる気がする」と笑顔を見せた。また「私の宝塚愛も増してるので、宝塚という町がよりステキになるのが夢」と目を輝かせながら語った。

 コロナ禍で5月の開業予定が遅れたが、初日は盛況だった。ホテルの広報担当者は、レストランは予約で満席、予約不可のラウンジが一時は2時間待ちになったとした。客室の稼働も、自粛明け直後としては大健闘の6割程度と明かした。

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