アマビエでコロナ退散だ 疫病に効果!?半人半魚の妖怪話題に

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、江戸時代の瓦版に掲載された半人半魚の妖怪「アマビエ」の絵を会員制交流サイト(SNS)に投稿する人が相次いでいる。「病がはやったら私の写し絵を人々に見せよ」と告げて海に消えたとの言い伝えがあり、終息への願いが広がりを見せている。

 長い髪にくちばし、うろこに覆われた胴体。3月に入り、ツイッター上には、瓦版のアマビエを現代風にアレンジした絵がじわじわと増えた。粘土細工や刺しゅう、切り絵、漫画などさまざまな作品の写真も「疫病退散」「早く終息しますように」などの言葉を添えて投稿され続けている。

 アマビエは肥後国(現在の熊本県)に現れたとされ、同県のPRキャラクター「くまモン」は3月20日、インスタグラムで仮装した動画を公開した。水木プロダクション(東京)も同17日、妖怪漫画で知られる故水木しげるさんの絵をツイッターに掲載。水木さんの長女原口尚子さんは「災難から早く逃れることができれば」とコメントした。

 京都大付属図書館(京都市)は弘化3(1846)年4月と記された瓦版の原本をツイッターに投稿。「肥後国で毎晩のように海で光るものが見えるため、役人が様子を見に行くとこのアマビエがおり、『6年間は豊作だが病もはやる。早々に私を写して人々に見せよ』と言って海中に消えた」との趣旨の記述がある。

 信仰の歴史に詳しい三重大の山田雄司教授は「日本では古来より疫病を退散させようと、鬼の絵を描いて札を貼るなどの風習があった。たくさんの人が苦しんだり亡くなったりする中、終息を願う人の心はいつの時代も同じ」と話している。

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