阪神堅首 井上広大が起爆の一撃 昇格即スタメンで東撃ち!強烈適時打 大山と連続適時打チーム14戦ぶり

 6回、適時内野安打を放つ井上(撮影・立川洋一郎)
 6回、三塁へ適時内野安打を放つ井上(撮影・金田祐二)
 6回、サード強襲の適時打を放つ井上(撮影・伊藤笙子)
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 「DeNA3-4阪神」(10日、横浜スタジアム)

 若武者の一撃で首位死守だ!阪神・井上広大外野手(22)が1軍昇格即タイムリーを放った。六回、大山の適時打で2-1と勝ち越し、なお1死一、二塁から三塁強襲の痛烈な一打を放った。2者連続適時打は4月20日・中日戦(甲子園)以来、実に14試合ぶり。貧打に悩むチームの救世主となった。勝負の高卒5年目。外野争いに参戦し、レギュラー奪取を狙う。

 一塁上でうれしそうに右手を掲げた。待ちに待った、1軍の舞台。井上が昇格即スタメン起用に応えた。「チームにとっても大きい1点だったと思う」。左翼席からは六甲おろしが響く。苦しむ猛虎打線の起爆剤となった。

 ハイライトは六回。大山の勝ち越し打が飛び出し、なおも1死一、二塁だった。プロ初の5番として3打席目を迎える。1ボールから東の内角カットボールを捉えた。強烈な打球で三塁への適時内野安打。昨季4月28日のヤクルト戦(神宮)以来、378日ぶりのタイムリーとなった。

 伏線はあった。二回先頭の1打席目では中飛に倒れたが、内角スライダーを捉えていた。「次につながるのではと感じていた。それが3打席目で結果として出てくれたので良かった」。後輩と食事に出かけても、必ず携帯で自身の打撃動画をチェック。「やっぱり、ここを攻めてくる」と解説しながら配球を読み解いた。2打席目も内角球が勝負球。日頃の自己分析が一打を生み出した。

 23年は春季キャンプのMVP。今年も1軍スタートと首脳陣からの期待は高かった。ただ、沖縄では実戦でヒットすら打てず。「もう、野球わからん」。冗談っぽく、弱音を漏らしたこともある。その一方で「まだ開幕してないやん」とポジティブな言葉で奮い立たせることも。絶対に出番が来ると信じ、腐ることはなかった。

 昨年12月には結婚を発表。教育リーグの由宇球場にも、鳴尾浜にも家族は駆けつけて応援してくれた。グラブには奥さんと長女、そして自身のイニシャルを刻む。この日も家族がスタンドから見守る中、感謝の一本を届けた。

 得点力不足解消へ、今季初の野手入れ替えで白羽の矢が立った。起用した岡田監督も「いい感じで打ってたから。あのノーステップ打法がだいぶ自分の感覚でタイミングとか取れるようになってきたんちゃうか」と評価した。

 チームは連敗ストップで首位キープ。井上がカンフル剤となり、打線に少しだけ元気が戻った。「まだ1試合が終わっただけ。自分が出た時はチームの戦力になれるようにやっていきたい」。プロ5年目、期待の若虎の24年が開幕した。ここから、さらなる本領を発揮する。

 ◆14戦ぶり連続タイムリー 阪神打線が連続タイムリー安打を記録したのは4月20日・中日戦(七回)以来、14試合ぶりだった。この時は大山、佐藤輝、前川の3者連続適時安打などで5得点。最終的にスコア15-2の完勝だった。

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