音無美紀子、乳がん手術後うつに ホンが読めず、ロケもドタキャン…「これで干されるな」

 俳優の村井國夫(75)、音無美紀子(70)夫妻が18日、NHK総合の生番組「ごごナマ」に出演し、音無のうつ体験を振り返った。

 音無は38歳で乳がんを経験、乳房の全摘出手術を受けたが、退院後「薬は飲まなきゃいけない、あれには気をつけなきゃいけない、子供とお風呂に入るのははばかられる、色んな制約があって、やっぱり私、重病人なんだって思い始めて。ちっとも元気じゃないじゃない」と、うつ症状に襲われたという。

 「周りがまぶしく見えてね。だんだん季節は春に向かっていった時に私の気持ちはどんどん冬に向かっていくみたいな。というのは、春になるとだんだん(肌を)露出するじゃないですか、半袖を着たり、その時に着る物がないと思ったんですよ。あっ、見せられないって。それでだんだん元気がなくなっちゃって、つまんなくなっちゃって、しゃべれなくなり、笑えなくなり、ご飯食べても味がしない、眠れないっていうのがずーっと続いたんです。1週間ぐらい眠れなくて。風が吹いても嵐が来たように感じて。そんな時がずーっと続いて、元気がどんどんなくなっちゃったんですよね」

 仕事に復帰したら元気になるのではないかというマネジャーの気遣いでドラマ出演が決まったが、抗がん剤のため肘の内側にあざができていて長袖を着たい音無に対し、監督は「胸の開いたノースリーブ、活動的なイメージ」を求めたため、意見が合わず。音無は当時、がんを公表していないため、理由も言えなかった。

 ホン(脚本)読みでも、「ホンの字が読めない。目に飛び込んでこない、字が。自分がおかしいな、汗が出てくるし、声が出ないで『いらっしゃい!』ってひと言が(蚊の鳴くような声の)『いらっしゃい』になるもんだから『今の10倍で言ってください、それが10倍ですか!』ってすごく言われて」という状態に。

 「もうあたしダメだ」と思った音無はリハーサルを中座し、「これで干されるな」と覚悟。「ロケもドタキャンみたいになって。それからうちから出られなくなって」という状況に陥った。

 村井は「とにかく頑張れと言っちゃいけない。頑張ってるわけだから。そばにいて手を握ったりとかね。寝る時はずっと手を握りながら寝てたんですけどね。死ぬとかもう私はダメだとかそういうことばっかり言うんですよ。叱咤激励するわけにいかないから、ただ大丈夫だよと言って。子供たちの成長が楽しみだろうということを励ましの言葉として言うしかなかった。夜中、僕が目が覚めると、ずっと天井を見てるんですよ」と、どのように音無を支えたかを振り返っていた。

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