【弁護士の見解】沢尻エリカ被告の初公判 真摯に真実を語ったという印象
合成麻薬MDMAなどを所持したとして、麻薬取締法違反の罪に問われた女優・沢尻エリカ被告(33)の初公判が31日、東京地裁で開かれた。起訴内容を認め、被告人質問では謝罪と反省の弁を繰り返して、「女優への復帰は考えていません」と芸能界を引退する覚悟も示した。検察側は懲役1年6月を求刑し、即日結審。一般傍聴19席を巡って希望者2229人が殺到した。判決は2月6日に言い渡される。
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沢尻被告の初公判について、弁護士法人・響の西川研一代表弁護士がデイリースポーツの取材に対応。「弁護側が、必要な部分をしっかりプレゼンテーションし切った。提示すべきものはすべて提示したと感じました」と話し、量刑を「求刑通りの懲役1年6月、執行猶予は標準的な3年になるのではないでしょうか」と推察した。
閉廷前に弁護側が執行猶予の短縮などを求めたことには「弁護側としては当然の行為」と理解。沢尻被告が、検察側の質問に時折、沈黙したことには「ペラペラと、すべて模範的に回答すると、逆に本心じゃないと感じられるところもある。彼女は法廷の場で、本気で考え込んだのではないでしょうか。裁判官には、想定問答通りではなく真摯に真実を語ったという印象が残ったのでは」と話した。
それでも量刑に関しては「10代から薬物の親和性があり、本人もそれを認めている。その事実を裁判所が重要視すれば、懲役も執行猶予も短くできないとなる」と発言。「悪い関係を断つとは言っても、まだまだ誘惑は存在する。やはりしっかりと期間を取って更生を見届けるということになるのでは」と語った。