純烈 天国から地獄、戻ってきた夢舞台 2年連続紅白…地道な全国行脚実った

 男性4人組ムード歌謡グループの純烈が、逆風を切り裂き、2年連続でNHK紅白歌合戦に出場する。昨年、紅白に初出場し、大目標をかなえたが、そのわずか9日後にメンバーが女性スキャンダルを報じられて芸能界を引退。栄光から一転、どん底に突き落とされた雑草たちは、これまで以上に地道な全国行脚で夢舞台に戻ってきた。令和の時代に昭和の匂い漂うスーパー銭湯アイドルは今、何を思うのか。多忙の合間を縫って、直撃した。

 激動の1年を最高の形で締めくくることになった。昨年の大みそかに紅白初出場した直後、メンバーの女性スキャンダルを報じる“文春砲”がさく裂。5人組から4人体制への変更を余儀なくされた。グループ最大の上昇気流が一気に反転する最悪の年明けだった。

 グループきってのイケメン、白川裕二郎(43)は言う。「純烈が存続するのか、解散はなくても何カ月か自粛しないといけないのかなという思いもあったんですけど、いろんな方に助けていただいて、仕事がなくならなかったんです」。紅白アーティストとなった翌年。仕事は山積みだったが、新体制になった後もキャンセルは1件あるかないか。関係者たちが、純烈の“生命力”を信じた結果だった。

 最年少の後上翔太(33)が「ショックだと考えようが考えまいが、目の前の仕事はある状態だったので、そこに向き合うだけ。それ以上のことはできないし、一日一善の気持ちでした」と語るように、全国を駆けずり回った。1年間で休みは2週間もない。自分が書いたブログを見返さないと、数日前にどこで何をしていたか思い出せない日々だった。

 白川は「体力的にはゼロに近かった」と本音を漏らし、小田井涼平(48)が「仕事のやり方が非常にアナログ。そんなに効率的なやり方ではないと思う」と話を引き取る。台風が猛威を振るった10月には、交通手段が遮断され、メンバーが衣装のまま、ごった返す在来線で移動したこともあった。

 紅白まで応援してくれたファンに恩返しする年のはずが、行く先々まで追いかけてくれるファンに背中を押してもらい、紅白の舞台に戻ることができた。最新シングル「純烈のハッピーバースデー」は、過去最高の売り上げ。小田井は「恩という字は、大きな口の心と書きますから、大きな口で『ありがとうございました』と言ってまわりたいと思います」。1年遅れてしまったが、改めて恩返しの気持ちでNHKホールのステージに立つ。

 リーダーの酒井一圭(44)に今後の目標を聞くと「現状維持」と応えた。「これはメンバーの人数です。正月早々えらい目にあったので、これが一番いいんちゃいます?」。天国も地獄も味わった4人で、新しい物語を紡いでいく。

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