ROLLY「一回引退してみようかな、と思ってるんですね」~インタビュー後編

 ロックミュージシャンのROLLYが、他アーティストへの提供楽曲をセルフカバーしたアルバム「ROLLY’S ROCK WORKS」をデビュー29周年の5月21日に発表した。俳優、タレント、文筆業と多芸多才なROLLYだが、提供相手もTOKIO、ももいろクローバーZ、Puffyら幅広く「50曲前後」に上る。インタビュー後編では30周年と引退について語る。

  ◇  ◇

 本作に伴うツアーは6月に3公演を行い、今後は25日・京都、26日・岡山、27日・広島、28日・福岡、8月17日・大阪、23・東京、25日・名古屋と続く。

 「ツアーは13曲中12曲ここからやってる。想像してみてください。ローリング・ストーンズのコンサートでほとんどニューアルバムからの曲だ…誰も喜ばないですよね。お客さんもね、初めてライブで聴くわけですからね、身構えてらっしゃいます。こないだ聞いてみたんですよ、ステージ上から。けっこう聴いてない人多いんですね。おそらくそう(ライブを見てからアルバム購入)じゃないですかね。僕だったら事前に聴いて知った状態で行くけどね。正直に告白されました。赤裸々に、聴いてませんって。そう言われるとまた燃えますね。気に入ってもらおうと」

 ツアーと同時進行で、さまざまなライブも行っている。

 6月はウルフルケイスケとの「北摂GOLDBREND」を2公演。ビッグバンド「Orquesta Libre+ROLLY」を1公演。7月はシャンソンの祭典「パリ祭」7公演に出演。マーティ・フリードマンのイベントに出演。

 今後も、絵本と音楽を合体させた自作自演の公演「お話の森」を8月3日に東京・シアタートラムで。「クラシックに自分で途方もないストーリーを描いた」という「Global ROLLY Groovy 2019~ローリーの音楽交差点~」を9月21~23日に横浜赤レンガ倉庫で4公演。9月1、29日にはフェス「夏の魔物」に出演する。

 「できれば1個全部終わってから次に行きたいんですけど、ジグソーパズルのように挟まって来よるんです」

 俳優としても三谷幸喜監督の映画「記憶にございません」が9月に公開され、年末には川平慈英主演の舞台「ビッグ・フィッシュ」に出演。さらに年末、「また別の舞台」が控えている。「3~4年に分けてやるのを1年でやってるんで、頭がもうおかしくなってくる」と苦笑し、「今年1年無事に終えることだけを考えていて」いると打ち明けた。

 来年5月21日にはデビュー30周年を迎える。「一回引退してみようかな。3ヶ月後ぐらいにまた復活しようかな。いつかホントに引退しなければならなくなる前に一回引退してみようかな、と思ってるんですね。引退公演っていうのにちょっと魅力感じますよね。山口百恵のマイクを置く瞬間だとか、キャンディーズの『普通の女の子に戻りたい』だの、長嶋茂雄のね、『ジャイアンツは永久に不滅です』とか名言を残して立ち去る感じ。あれは一回やっとかんといけませんな。一回ROLLYを終わらせるっていうのどうかな、30周年で。次の日にニューローリー寺西って生まれ変わる」

 旧芸名「ローリー寺西」は「いまだに言われる」という。

 「それは若干悔しくてね。樹木希林さんのことを悠木千帆って呼ぶ人は少なかったよね。美輪明宏さんのことを丸山明宏だって言う人はよっぽど変わった人で、そういう意味で言うと、自分がローリー寺西って言われるのは、まだまだ頑張らないといけないなと思いつつ、そこまで浸透してるならROLLYで一回引退して、もう一回ローリー寺西になってみようかな。そしたらもっと…何もないです」(終わり)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス