コカインを使用したとして麻薬取締法違反（使用）で起訴されたミュージシャン、俳優のピエール瀧被告（５１）の事件を受け、瀧被告の代役に奥田瑛二を立てての撮り直しを発表した映画「居眠り磐音」（５月１７日公開）のイベントが４日、都内で行われた。本来、この日は完成披露が行われる予定だった。今後奥田を起用した撮り直しを行う。

　イベントには主演の松坂桃李らが出席。

　本木克英監督は「この作品、思わぬことでご心配をおかけすることになりましたが、撮影のメドも立ちました」と報告した。「ぎりぎりで仕上げ、アップグレードさせて披露したい」と語った。

　「奥田瑛二さんに心より感謝します」と述べたうえで「あの一件のあと、何人もの俳優さんが、自分でよければやるよと、言ってくださいました」と明かし、重ねて「感謝しております」と頭をさげた。

　ゲスト参加した原作者の佐伯泰英氏は「映画製作には、作品ごとに作風、製作事情がありましょう。諸々要因を勘案して、個々判断があってしかるべき」としたうえで、撮り直しが決まった同作について「ひとりの反社会的行為で、映画の製作が頓挫しかけましたが、スタッフが再結束し、難関を乗り越えようとする姿をみて、いい作品に仕上がると確信しました」と述べた。「勇気ある、再撮影を支持します」と語り、場内から拍手が起こった。

　主演の松坂桃李は「皆様の応援と支えで、無事に公開されます」と語った。

　イベントでは冒頭でＭＣから「一部出演者のシーンを撮りなおします」と、奥田起用と、予定通り５月１７日に公開することが告知された。

　瀧被告の代役として奥田が演じるのは、関前藩国家老の宍戸文六で、物語のキーマン。