【デイリー記者が見た嵐】世界進出で多忙になる中、アート創作に没頭した大野

 「嵐」のリーダー・大野智の提案から5人はなぜ活動休止という決断に至ったのか-。嵐をデビュー前から取材してきたデイリースポーツ歴代担当記者が現在までの歴史をひもとき、検証する。

  ◇  ◇

 2006年7月、1日でタイ、台湾、韓国を宣伝のために回る「アラウンドアジアプロモーション」は、自家用ジェットを使用。マスコミを同乗させ、ド派手に行われた。グループはこの後、韓国、台湾などで公演。これまでジャニーズが進出していなかった中国本土や、結成の地でもある英語圏のハワイにも進出した。一連の世界進出で、嵐は「ジャニーズの枠に収まらない特別なグループ」という印象を世間に与えた。

 多忙なメンバーにプライベートな時間はほとんどなかった。だが、昔イラストレーター志望だった大野智は、仕事の合間にアート創作に没頭するようになる。08年には個展を開催。普段物静かな大野が、アートの話になると雄弁になった。「昨日も仕事終わりでアトリエにこもった。作業を始めると、寝食を忘れて何時間もやってしまう」。大野にとって仕事を離れた個人の時間がどれほど大切なものなのかがうかがい知れた。

 メンバーには時折、女性との交際が報じられたこともあったが、報道に対しコメントすることなどもなく、嵐の日々は充実しているように見えた。

 初代担当が取材したのはここまでだ。

 その後、嵐は災害復興支援活動や社会貢献活動につとめ、「国民的アイドル」に上り詰める。5人にデビューの頃の戸惑いはなく、ジャニーズ事務所は充実の時を迎えているように見えた。

 だが、2016年、ジャニーズ事務所には大きな“事件”が起きる。初代国民的グループだったSMAPが解散。メンバー3人が退社し、騒動はファンの心に大きな傷を残した。さらに、関ジャニ∞・渋谷すばる、タッキー&翼の解散、滝沢秀明氏の引退など、タレント自身の考え方や事務所の対応の変化を感じるようになる。(特別取材班)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス