ナニワエキスプレスが大阪と東京でライブ 清水興「いまだに危ういスリルある」
1980年代のフュージョンブームをスクエアやカシオペアと共にけん引し、昨年、結成40周年を迎えた5人組バンド「NANIWA EXPRESS」(ナニワエキスプレス)のリーダーでベーシストの清水興(61)が12日、神戸市のデイリースポーツを訪れ、今月下旬に控えたライブに向けて意気込みを語った。
ナニワは今月30日、40周年を記念した自伝「五人の狂詩曲」と、40周年記念コンサートを収録したDVD「HiGH SKOOL RHAPSODY」を同時発売。それらの「リリースパーティーみたいな」ライブを25日にビルボードライブ大阪、27日に同東京で開催し、自伝とDVDを会場で先行発売する。
ナニワは77年結成、82年デビュー。“上方フュージョン”と称されて人気を博したが、86年に解散した。2002年に活動を正式に再開。今は個々の活動と並行して「半期に一度くらいのペース」で活動している。
現在のナニワについて、清水は「一人(サックス、ピアノの青柳誠)を除いて皆60歳を超えてるけど、そのトシになりながらいまだに危うい。安定して演奏するというより、常にみんながいろいろ仕掛けて、一本綱の上を機関車がすごいスピードで走っていく綱渡りのよう。カミソリのような切れ味でビュンビュン振り回して走っていた若気の至りのハジケ感はないかもしれませんが、戦車のようなものすごい重量感があるけどまだ危うい。そういうスリルがあります」と、充実ぶりへの自信を見せた。
40周年を機に自伝を執筆したことで、デビュー前の2年間の「あまりの濃密さ」と、デビューしてから2~3年の「スピード感のすごさ」を改めて感じたという清水。
今回のライブにはDVDと同じく「ハイスクールラプソディー」というタイトルを冠し、「初心に帰るということで、バンドをやり出した頃の新鮮な気分を感じていただきたい」とアピールしており、20代だったナニワのフレッシュさと、現在のナニワの練達を感じさせるステージになりそうだ。