藤井七段が貫禄 里見女流四冠下す 女流棋士と公式戦初対局 中盤逆転で押し切った

 将棋の藤井聡太七段(16)は24日、大阪市の関西将棋会館で指された棋聖戦の一次予選で里見香奈女流四冠(26)を82手で破った。藤井七段が女流棋士と公式戦で対局するのは初めて。女流棋士の第一人者を相手に「手ごわい方だなという印象を持ちました」と話し、「対局に臨む上で気持ちは(男性との対局と)全く変わらなかった」と振り返った。

 最強女流棋士を相手に冷静な差し回しで貫禄勝ちした。里見女流四冠は女流棋戦の6つのタイトルのうち、一時は五冠を保持していた実力者とあって、この日は報道陣24社48名が詰めかける注目の対局となった。

 序盤は里見女流四冠のペースと見られていたが、中盤を迎え形勢が逆転。終盤は持ち時間を多く残していた里見女流四冠が、一転して劣勢となった局面を前に、考え込む場面が目立つ展開となり、藤井七段は余裕の表情をのぞかせた。

 里見女流四冠が得意としている中飛車の戦型となったが、藤井七段は「中飛車を指し慣れているというのが伝わってきました」と感想。「手ごわい方だなという印象を持ちました」と明かし、「実際対戦して(男性棋士と)遜色ないと感じました」と対局を振り返った。

 2人は約2年前に、両者が奨励会三段リーグに所属していた際に一度対戦しており、藤井三段(当時)が勝利した。里見女流四冠は2年ぶりの対峙(たいじ)に、「すごい楽しみにしていました」といい、「先手を生かした序盤戦にはできたと思う。ただ、中終盤を間違えてしまったのが悔やまれます」と肩を落とした。

 藤井七段は、この日の勝利で一次予選3回戦への進出を決めた。前期は一次予選の決勝で敗れており、「今年は、もう一つ上のステージに進めるよう頑張りたい」と、タイトル戦へ決意を新たにした。

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