生田悦子さん急死 71歳、虚血性心不全 「欽ドン!」、「白い巨塔」

 1980年代に高視聴率を記録したバラエティー番組「欽ドン!良い子悪い子普通の子」などに出演した女優の生田悦子さんが15日に虚血性心不全により都内の病院で死去していたことが17日、分かった。所属事務所公式HPで発表された。71歳。葬儀は故人の遺志により近親者のみで執り行う。後日、お別れの会を予定。「欽ドン!」で共演し、生田さんを笑いの世界に引き入れたタレントの萩本欽一(77)はお礼の言葉を言えず「寂しい。悔しい」と突然の別れを惜しんだ。

 「欽ドン!」の良いOL役で活躍した生田さんが突然の異変から、帰らぬ人となった。

 所属事務所によると、生田さんは入院や通院など持病もなく、普段通りに、05年に結婚した夫と生活していた。亡くなる前日も夫と外食に出かけていたが15日午前、就寝中に異変が起きたという。夫が気づき救急車で搬送されたが、そのまま永い眠りについた。

 1963年に準ミス平凡に選ばれた生田さんは66年に松竹に入社すると、映画「命果てる日まで」でデビューした。NHK大河ドラマ「国盗り物語」(73年)、フジ系「白い巨塔」(78~79年)などに出演。端正な顔立ちとさっぱりとした性格で人気を博した。その後も名脇役としてドラマ、映画を彩った。遺作は08年の映画「赤んぼ少女」。今年4月25日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」が最後のテレビ出演となった。

 女優がバラエティー番組でコントに挑戦する先駆けともなった。81~83年放送のフジ系「欽ドン!」に、松居直美(50)、小柳みゆき(現在は小柳友貴美=60)と3人で「良いOL悪いOL普通のOL」として出演。番組内で「よせなべトリオ」を結成すると楽曲「大きな恋の物語」でレコードデビューし、ヒットさせた。

 生田さんを笑いに誘った萩本は、「寂しいお話がきてしまった。悔しい。残念です。特別な感謝を言いたかった。どうしてこんなに早くにお亡くなりになったの…」とショックを隠せなかった。「『女優を汚してしまう』という時代に『番組を綺麗にしてくれる』と思い、声をかけた。ごめんなさい」と詫びた。

 10年前に本音も聞けた。ディレクターから、生田さんが「私は『欽ドン!』が大好きだった。楽しかった」と語ったことを聞いた。「直接、言わない。粋な女優さんですね。大変と漏らさずに笑いを愛してくれた。ありがとうございました。私が天に行ったときは愚痴の一つも二つも聞きたいと思います」。天国の生田さんに感謝の言葉が尽きなかった。

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