歌丸さん死去 慢性閉塞性肺疾患で…吸入器つけ執念の高座、体重35キロにも

 落語家で落語芸術協会会長の桂歌丸=本名・椎名巌(しいな・いわお)=さんが2日、午前11時43分、横浜市内の病院で亡くなった。81歳。死因は慢性閉塞性肺疾患(COPD)。落語芸術協会への取材によると、4月24日から入院していた。

 2009年2月に慢性閉塞性肺疾患で入院。50年以上吸っていたタバコをやめていたが、近年は肺炎と腸閉塞で入退院を繰り返し、酸素吸入器をつけたまま高座に上がり続けた。噺家は高座で死ねたら本懐-。落語を愛し、最後まで高座への執念をみせていた。

 6月の高座は肺炎の治療のため、休演していた。

 歌丸さんは15年から腸閉塞や肺炎を患い、入退院を繰り返していた。16年5月で放送開始から50年間レギュラーを務めてきた日本テレビ系「笑点」を勇退。体力の限界だった。最後のあいさつでは「涙みせまい、と思ったんですけど、やっぱりダメでした」と話した。

 前身の「金曜寄席」から52年。歴代笑点メンバーらへの思いがこみ上げたという。“卒業”後、「落語をやる以外に何もないです」と話していた通り、入院で体重が35キロになっても、酸素吸入の管をつけた満身創痍の身体で高座に上がり続けた。

 「大喜利の歌丸で終わりたくない」との思いで、幕末期から明治期を生きた名人、三遊亭圓朝の長編ものに取り組み、「これをやるのが自分の宿命だと思っています」と語っていた。

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