新潮社出版部部長の中瀬ゆかり氏が２０日、フジテレビ系「とくダネ！」で、財務次官のテレビ朝日女性記者へのセクハラ問題について、「この期に及んでまだ認めないのかと、新潮社側としてもあきれているところ」とコメント。福田淳一事務次官が「全体を聞けばセクハラではない」と語っていることに「全体を聞いても（セクハラである印象は）変わらない」と反論した。

　番組では財務省の福田淳一事務次官によるテレビ朝日女性記者に対するセクハラ問題について報道。金曜レギュラーである中瀬氏が、新潮社側の見解などを語った。

　中瀬氏は「（次官を）辞めるといっても仕事が出来なくなると、混乱を理由に辞めると言っていて、セクハラについては全く認めていない、そういう辞め方をなさった訳で、非常に、まだこの期に及んで認めないのかと新潮社側としてもあきれているところ」とバッサリ。

　また福田次官が「全体を見れば（セクハラに）該当しない」という趣旨の発言をしていることに「自分の声が分からないと、記憶にないと言っているのに、全体分かっているというような発言、すでに矛盾しているし、音声全体は週刊新潮も聞いた上で全体を見てもセクハラに当たると分かった上で、一部を発表した」と全体を聞いてもセクハラだと説明。

　また福田次官側が音声データと一部を切り取ったなどと指摘していることには「切り取ったのは間違いないが、それは被害者保護、個人を特定されないと最大限考えた。エフェクトをかけて女性の声を出したとしても、言い回しなどどういう所から個人が特定されるか分からない」「いろんなものをつぎはぎして、都合良く作った物ではありません」と断言した。

　伊藤利尋アナウンサーが「全体を聞いて、印象は変わるものですか？」と全体を聞けばセクハラでは無い印象を受けるかと、改めて問いかけたが、中瀬氏は「いや、変わらないと言っていました。私は全体を聞いた訳では無いが、全体を聞いた人間の話から、間違いなく大変なセクハラ発言繰り返していると（言っていた）」と全体を聞いてもセクハラだとしていた。