能町みね子 作詞家デビュー 元SMAP3人から着想得たメッセージソング

 エッセイストの能町みね子(年齢非公表)が、作詞家デビューすることが28日、分かった。歌手メロディー・チューバック(20)の初アルバム「Symphony」(来年1月24日発売)に収録される「逃げて、ガゼルのように」で独自の言語感覚を爆発させた。元SMAP・稲垣吾郎(43)らのファンクラブ「新しい地図」のメッセージなどから着想を得て、ふとんの中で一気に書き下ろしたという。

 マルチに活躍する人気エッセイストが、作詞に挑戦した。

 学生時代にいじめや不登校を経験したメロディーが、同様の悩みを持つ人たちに向けた説得力のある楽曲を制作したいと構想。能町のエッセー「トロピカル性転換ツアー」の表現力や、飾らない言葉に感銘を受け、作詞を依頼した。

 2人は9月に対面し、時勢に合わせたメッセージ性のあるものにしたいと意見が一致。能町は元SMAPの3人が「新しい地図」のサイトで呼びかけた「逃げよう」や鎌倉市図書館のツイート「学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい」などに触発されて、“逃げるのは悪いことじゃない”というコンセプトの歌詞を完成させた。

 当初は「はっきり言って手探りもいいところ」だったという能町だが、「一晩うなりながら書いたものが気に入らず、翌日ふとんの中で自分の体験を思い出しながら一気に携帯に書いたらそのほうがしっくりきたので、そちらを採用した」という。

 もともと学生時代には音楽サークルに所属し、自作曲も持つ。バラエティー番組「久保みねヒャダこじらせナイト」(フジ系)では音楽プロデューサーのヒャダイン(37)らと即興の作詞作曲に挑戦。音楽経験の総決算として、重いテーマを持ちながらポップさを残すことに腐心した。

 ♪逃げて! 遠く ガゼルのようにね そう速く インパラのように 天敵も 闇も 街も すべて引き離し-。力強いメッセージソングとなっている。

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