藤村俊二さん死去 昭和九年会がまた…中村メイコ「あの人らしく静かに…」
ひょうひょうとした雰囲気で、“おヒョイさん”の愛称でも親しまれた俳優の藤村俊二さんが心不全のため、1月25日に亡くなっていたことが1日、明らかになった。82歳。藤村さんの所属事務所代表で長男の亜実さんが報道各社にFAXで発表した。藤村さんは体調不良で2015年12月にナレーションを務めていた日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」を降板し、その後は芸能界を引退状態だった。
藤村さんは昭和9年(1934年)12月8日に誕生。芸能界では同年に生まれた人で結成された「昭和九年会」があり、藤村さんもそのメンバーだった。中心人物だった長門裕之さん、坂上二郎さんは2011年に、愛川欽也さんは2015年、昨年は大橋巨泉さんも天国へ旅立った。大橋さんが亡くなった昨年7月には、藤村さんは「また一人、大切な仲間が天国に行ってしまって寂しい限りです」とのコメントを発表していた。
「昭和九年会」は藤村さん経営のワインバー「オヒョイズ」で定例会を開いていたが2010年10月に閉店後、会う機会がなくなっていた。
昭和九年会メンバーで女優の中村メイコ(82)は、所属事務所を通じてコメントを発表した。【以下、追悼コメント全文】
「あの人らしく、絶対知らせないで。静かに…今にも亡くなるだろうというのは心にあったんですけど。
とてもジェントルマンでした。
日本人には珍しい感じの人だったんじゃないかなと思います。ベストドレッサーで、おしゃれで。女に弱くて。しょっちゅう恋人変わって。飲んだり遊んだりする時には、嫌みのない、素敵な男の子でした。
最初の大病(※87年、肺気胸で左の肺を摘出)をした時には、『僕の中はがらんどうだ』って。気持ち悪いこと言わないで、と言うと、『いつ死んでもおかしくないんだ』って言ってましたね。絶対公にしないで、静かにいなくなってしまうんだろうとは思っていましたが。
心よりご冥福をお祈りします」