岩井明愛 悔し1打差2位 大会新61猛追も米ツアー初Vならず 17番この日唯一のボギーが明暗

 ホールアウトして拍手に応える岩井明愛(共同)
 ホールアウト後に抱き合う(共同)
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 「米女子ゴルフ・ホンダLPGA・最終日」(22日、サイアムCC=パー72)

 最終ラウンドが行われ、首位と5打差の2位で出た岩井明愛(22)=ホンダ=は1イーグル、10バーディー、1ボギーで大会記録を更新する61をマーク。通算27アンダーとしたが、1打及ばず2位となり、本格参戦2戦目での米ツアー初優勝はならなかった。前日トップのエンゼル・イン(米国)が通算28アンダーで逃げ切り、ツアー2勝目を挙げた。

 大会記録を互いに更新する壮絶な一騎打ちだった。岩井明が1ラウンド最少の61で回れば、インも4日間合計で最も少ない260をマーク。18番でイーグルを奪っても1打及ばなかった岩井明は「こんなスコアが出るかという驚きと、このスコアでも勝てなかったレベルの高さと(を感じている)」と交錯する思いを口にした。

 5打差を縮めるべく、立ち上がりから怒濤(どとう)の追い上げを見せた。「こんなに入る日はなかなかない」と難しいパットを次々と決めて前半で五つ伸ばし、10番からも3連続バーディーで並んだ。

 だが、直後の13番でパーにとどまり再びリードを奪われると、パー4の17番は第2打でグリーンを捉えられず、この日唯一のボギー。これが結果的に勝敗を分けた。

 予選会を突破し、今季から双子の妹、千怜とともに米ツアーに本格参戦。2週前に開催されたデビュー戦のファウンダーズカップは予選落ちに終わったが、前週にサウジアラビアで行われた欧州ツアーの大会で47位となりタイ入り。長距離移動の疲れも見せず、初日に大会タイ記録の62でトップに立つなど4日間、優勝争いを繰り広げた。今年1月に千怜とタイ合宿を行い、コース攻略へ向けて対策を練ってきたことも実を結んだ。

 米ツアー初優勝はお預けとなったが、地元タイのスター選手もいた最終組で「人生で一番多いギャラリー」に見守られながら、息詰まる激闘を演じた。それでも「仕方ないとは思っていない。追い付けた」。22歳のホープは善戦に満足することなく、さらに上を見据えた。

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