【綾子の視線】“美”ではなく“技”で魅せるのが本物のプロ

 「女子ゴルフ・ヨコハマタイヤPRGRレディース・第2日」(16日、土佐CC=パー72)

 また黄金世代から一人、新星が登場した。1998年生まれの20歳、渋野日向子(フリー)が1イーグル、4バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの69で回り、通算4アンダーとして17位から5位に順位を上げた。勝みなみ、畑岡奈紗、新垣比菜、大里桃子に続く黄金世代Vへ、最終日に3打差逆転を狙う。通算7アンダーで大城さつきとペ・ソンウ(韓国)が首位。2打差3位に鈴木愛とイ・ミニョン(韓国)がつけた。選手の心理や技術、勝負の流れなどを岡本綾子が自身の視線でお伝えする。

  ◇  ◇

 注目度が高いのが、今季から日本ツアーに参戦しているペ・ソンウ。昨季の韓国賞金ランク2位で、米ツアーで活躍してもおかしくない選手ですからね。何でも、子供のころに製菓会社がスポンサーになっている日本の大会を見て、『私も(優勝の副賞の)お菓子がほしい』って思ったんだとか。日本ツアーが海外にまで影響を与えているというのが、うれしいですよね。

 では、我々プロは小さい子供たちに何で夢をもたらすのか。たとえば、アン・ソンジュの「ショートゲーム」、イ・ボミなら「アイアンのコントロール」といった“代名詞”がついている。日本の選手には、そういったものがないのが悲しいと思います。全体的にうまいけど、秀でているものがない選手が多い。一昨年の鈴木愛には、5メートル前後ならどこからでも入ると期待できる「パッティング」があったでしょ。そういう秀でた何かで魅せていってほしい。

 “チャラチャラ”魅せるのではなく、“技術”を魅せないとね。今は“美”か“技”の選択になっちゃってる。どちらかというと“美”を選んでいる選手が多いかな、というのが私の印象。プロの顔になれば、どの角度から見たって「キャッ」と言わせるものがあるものです。SNSでの批評なんかには耳栓をして、技を磨くのが本物のプロフェッショナル。今季のツアーには新しい顔ぶれも増えているから、ボールを打つことの大事さを学んでほしいな。今季のツアーが良くなるように期待しています。(デイリースポーツ評論家)

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