松山、堂々18位発進 成長見せつけた

 「マスターズ・第1日」(9日、オーガスタ)

 日本勢でただ一人出場している松山英樹(23)=LEXUS=は4バーディー、3ボギーの71で、首位と7打差の18位とまずまずのスタートを切った。

 どれほど練習を重ねても「試合になってみないと…」と繰り返してきた松山。世界最高の舞台は、淡々とプレーするだけでは上位を狙えない。臨機応変の嗅覚が試される場で18位発進した。

 4度目の舞台となる松山に、いいタイミングでウオーミングアップの機会が訪れた。1番のティーショットがやや左に巻いて、ラフにかかった。20ヤード先には、松の枝がゆく手を阻む状況だった。

 松山の選択は、右から低くドローをかけることだったが、やや短く、グリーン手前。アプローチは2メートル手前。これをねじ込んで、「要注意」と言っていた1番をパーで切り抜けた。しっかり考え、工夫を重ねて「いいパーセーブができたおかげで、リズムよく回れた」と振り返った。

 4番では左のカラーから7メートルをパターでカップインさせ、初バーディー。5番でボギーをたたいたものの、6番パー3で取り返した。

 「リズム良く」の言葉どおり、9番は2打目を“ベタピン”。13番パー5ではバンカーからの3打目を「スピンが効かなかったけど、どっちにしても寄るところに落とせればいいと思っていたので」と、こともなげに寄せバーディーだ。

 17番は右ラフで、松葉の下に木の根が隠れている不運もあり、ボギーとした。18番はティーショット、2打目ともにバンカーと少し乱れて連続ボギーでのフィニッシュとなったものの、「去年(初日80)に比べたら」と、前向きにとらえた。

 海外メディアから「よく飛ぶ」(この日は計測ホールで平均プラス5ヤードの288ヤード)と伝えられると、少し笑顔を見せ「そういう評価だったらうれしい」とうなずいた。アマチュアで出場した11、12年を経て、プロとしての初めて出た昨年は予選落ち。飛距離のみならず、プレーでも堂々と渡り合えるまでに成長した姿があった。

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