ラグビーW杯中止で敗退決定のイタリアは不満ぶちまける「こんな決定はおかしい」

 ラグビー国際統括団体のワールドラグビー(WR)とW杯組織委員会が10日、東京都内で会見し、台風19号の接近に伴い12日のニュージーランド-イタリア戦(豊田)、イングランド-フランス(日産)の2試合の中止を発表。引き分け扱いとなり、両チームに勝ち点2が与えられる。W杯の中止は史上初めて。

 ニュージーランド戦に勝てば初の8強進出の可能性があったイタリアは、中止により戦わずして1次リーグ敗退が決まった。

 ナンバー8のセルジオ・パリセ主将は「こんな決定はおかしい。日本に台風が来るのは珍しくないのだから、(中止ではなく)他のやり方を用意していないのはおかしい」と不満をぶちまけた。

 「ニュージーランドが勝ち点4か5を取らなければならない状況だったら中止にならなかっただろう」と納得できないようだった。

 コナー・オシェイ監督は「ワールドラグビーにとっては、苦しい決断だったに違いない。中止になったもう1試合は(1次リーグの)結果が出ている組のゲームであり、我々の試合は決勝トーナメント進出が決まるはずの唯一のゲームだった。イタリアのラグビー界に人生を捧げた選手たちだし、中止の決定を聞いたのは練習場であり、試合をするピッチ上ではなかったから、ひどい話だ。W杯が終わるのが観衆やテレビで見ているファンの前ではないなんて、言葉にならない。決定を受け入れるのは本当にとてもつらい」と正直な気持ちを示した。

 B組では4試合を終えた南アフリカが勝ち点15。3試合終えていたニュージーランドが勝ち点14、イタリアが10という状況だった。イタリアが突破するためにはニュージーランドに勝つしか道はなかったが、指揮官は「ピッチでは何が起こるか分からない。(4年前に日本が勝った)南アフリカ戦で分かったように。長期間準備してきたし、チームの精神状態も良かった。ベスト8に残るチャンスがあったのに。試合をしたら勝っただろうと言っているのではない。でもピッチの上で結果を出したかった。ニュージーランド戦は我々のW杯最後の試合ではなく、旅路での次の挑戦だったんだ」と訴えた。

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