【伊藤鐘史が斬る】勝負を決めるラスト20分 リーチ&田中が活躍できれば
「ラグビーW杯・1次リーグA組、日本-アイルランド」(28日、静岡スタジアム)
ラグビー世界ランク9位の日本代表は27日、同2位のアイルランド代表戦(28日・エコパ=静岡)に向けて本番会場で前日練習を行った。
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アイルランドは、初戦のスコットランド戦を見てやはり強いと感じました。強固なFWをどれだけ止められるか。それにはペナルティーの数を相手より減らすこと。いかに敵陣で戦うか、状況判断も大切になります。
アイルランドはSOセクストンがメンバーから外れました。これはかなり大きいことです。ですから、日本としては相手の10番にダイレクトに当たるプレーを選択していくこと。キーマンとしてマフィの頑張りに期待します。フィジカルを前面に押し出していってほしいものです。
勝機は十分にあります。ロシア戦の序盤の内容などからネガティブな見方もあります。ただ、あの試合があったからこそ、リラックスしたジャパンが見られるはず。強い相手とやるときは、自分たちにフォーカスすることがポイントです。
4年前の南アフリカの2日前、初戦という緊張感もあり、その約1カ月前に開催された陸上の世界選手権男子100メートルの映像を見ました。ボルト選手がガトリン選手に競り勝ったレースです。それを見て、勝ちを意識しすぎず、リラックスしすぎず会場に行け、勝つことができました。
今のジャパンは緊張もほどけているはずです。かといってリラックスしすぎず、勝つイメージで臨んでほしいものです。
勝負を決めるのはラスト20分。そこでリーチ、田中あたりが出てきて活躍してくれれば、思い描いた通りの展開になります。勝っても僅差。1点か2点ぐらいの差とみています。(2015年W杯日本代表ロック、現京産大コーチ)





