八村塁 両チーム最多!爆発29得点 758日ぶり代表公式戦で格の違い見せつけた 桶谷監督「世界で勝つにはこの決定力が必要」
「バスケットボール男子・27年W杯アジア2次予選、日本106-78サウジアラビア」(27日、ジッダ)
F組初戦は世界ランキング22位の日本が同65位のサウジアラビアに106-78で大勝した。パリ五輪以来2年ぶりに代表公式戦に出場したエースの八村塁(28)=クリッパーズ=が両チーム最多の29得点の活躍。2次予選には1次予選の成績を持ち越し、日本は通算5勝2敗とした。2次予選は12チームが2組に分かれてホームアンドアウェー形式で争う。開催国枠のカタールを除き、アジア予選からは7チームが本戦の切符を得る。日本は31日にトヨタアリーナ東京でカタールと対戦する。
日の丸を背負った758日ぶりの公式戦で、エースが格の違いを見せつけた。先発出場した八村は3本の3点シュート、8本の2点シュート、4本のフリースローを沈め、両軍最多の29得点。前半は1本も落とさないフィールドゴール成功率100%と神がかったプレーで、チームを勝利に導いた。
第1クオーターから異次元だった。自身のミドルシュートで先制すると、2分過ぎにはパスカットから、左手で豪快なワンハンドダンク。15-14と1点差に詰められた時は、中央からの3点シュートで突き放した。ゴールへ振り向くように体を反転させながら放つ難度の高いジャンプシュートや、豪快なブロックも見せ、NBAでスタメンを張る実力を発揮した。
八村に相手の守備が集中することで、チームメートも生きた。先発の西田がスタートから得点を重ねると、途中出場の富永や佐々木らも長距離砲を射抜いた。シュートを打てずにボールを奪われるターンオーバーはわずか2、アシスト数は桶谷体制となってから公式戦最多の29。圧倒的な決定力を持つ八村の“引力”と、チームがうまく融合し、難しいアウェーの一戦で100点ゲームをする攻撃力へつながった。
通算5勝2敗でグループ2位につけ、W杯出場へ最高のスタートを切った。桶谷監督は「塁が個人で点を取るところと、チームでボールが回って点数を取るところが出た。総合的に自分たちがやりたいバスケができた」とうなずき、八村のプレーには「世界で勝つためには、この決定力が大切だと思っていた。塁が証明してくれた」と大絶賛。31日のカタール戦に向けては「塁も河村もいて、周りもステップアップしている。この1試合は負けたくない。いい準備をして戦いたい」と力を込めた。
パリ五輪後、日本協会の在り方やホーバス前監督の続投を批判し、代表から遠ざかった八村。しかし、協会の体制変更や「今、僕らがやっていかないと日本バスケは良くならない」との思いから代表に復帰した。目指すは本場、米ロサンゼルスでの五輪初勝利。W杯アジア予選からの出場も、その熱い思いの表れだ。絶対エースがこれからも日本を導いていく。
◇八村 塁(はちむら・るい)1998年2月8日、富山市出身。西アフリカのベナン出身の父と日本人の母の間に生まれた。富山・奥田中時代にバスケットボールを始め、宮城・明成高時代にU-17世界選手権で得点王。米ゴンザガ大へ進学し、3年目の2018~19年シーズンに全米大学選手権8強に導くと、6月のドラフトでは1巡目9位の高評価でウィザーズに指名された。23年にレーカーズ、26年にクリッパーズへ移籍した。21年東京、24年パリ両五輪代表。203センチ、102キロ。
