大阪桐蔭が9トライ61点で圧倒 丸刈りのモレノがけん引 遅刻反省し起用に感謝「うれしかった」

 大会前に丸刈りにした大阪桐蔭・モレノ
 後半、ボールを持って突進するモレノ経廉ザンダー(撮影・西田忠信)
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 「全国高校ラグビー・2回戦、大阪桐蔭61-3光泉カトリック」(30日、花園ラグビー場)

 2回戦が行われ、勝利した16校が花園での年越しを決めた。記念大会の今回は例年より5校多い56校が出場。2回戦からシード校10校も登場し、大阪勢唯一のシード校、大阪桐蔭(大阪第3)は61-3で光泉カトリック(滋賀)に圧勝した。日本航空石川は関西学院(兵庫)に17-27で敗れた。大会3連覇を狙う桐蔭学園(神奈川第1)は常翔学園(大阪第2)を37-5で退けた。3回戦8試合は来年1月1日に行われる。

 大阪勢唯一のシード校の実力を見せつけた。大阪桐蔭が、1回戦で106点を挙げた光泉カトリックをノートライに封じ、9トライ61得点の猛攻で圧倒した。

 前半17分にトライを決めて勢いづかせたのがWTBモレノ経廉(つねきよ)ザンダー(3年)だ。SO矢守勇生(3年)の切り返しパスを受けると、一気に加速して右中間に飛び込んだ。

 京都府久御山町で米国人の父と日本人の母の間に生まれた。2歳上の兄・モレノ功乃(こうだい)レインは龍谷大ラグビー部でプレーしている。兄を追って4歳でラグビーを始め、同じ大阪桐蔭に入学した。「走るのは生まれた時から速かった」と話すように決定力が自慢で、帝京大への進学を予定している。

 昨年4月に右鎖骨を折るなど負傷もあって、花園に出場するのは最終学年となった今回が初めて。憧れの舞台に「誰もが立てるグラウンドではないし、うれしかった」と喜びをかみしめる。

 しかし、大会直前にはレギュラー剝奪の危機を迎えていた。「ちょっと練習に遅刻してしまって…」。猛省を示すように、自宅にあったバリカンで丸刈りにした。重要な花園初戦で起用してくれた綾部正史監督に対し、「うれしかった」とプレーで応えた。

 「僕が声を大きく出して、外のスペースでもらってトライを取りたい」と年明けの活躍を誓う。目指すは98回大会以来となる2度目の全国制覇だ。

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