高校ラグビー 常翔学園が茗渓学園下す 1988年度“幻の決勝戦”両校優勝の顔合わせ

 「全国高校ラグビー・1回戦、常翔学園41-29茗渓学園」(27日、花園ラグビー場)

 常翔学園(大阪第2)が茗渓学園(茨城)に競り勝ち2回戦に進出した。終盤に22-34と迫られたが、相手の反則でペナルティートライを得て振り切った。このカードはくしくも、1988年度の決勝戦と同じ顔合わせ。常翔学園は当時、大工大高の校名で出場し、89年1月7日の決勝戦で戦う予定だった。しかし同日、昭和天皇崩御に伴い大会は中止され、両校優勝となった。以後、これまで92年度と06年度にも対戦して1勝1敗だった。

 白木繁之監督(37)は「1勝1敗ということで勝てて良かった」と胸をなで下ろし「昔も今も展開が速いラグビーで上手だし、判断力も優れているので、スタートも今も昔も変わらなかった。強かった」と相手をたたえた。

 自身は1988年11月生まれで、当時の記憶はないというが、組み合わせ抽選後は選手たちに“幻の決勝戦”の話をしてきた。「実際に当事者としていたわけではないが、OBから伝えられるのはいいことなので。(勝てて)自信になったと思う。強い相手なので。実際やってみて想像以上のスピードだったと思うし、経験できてよかった」と伝統を背負っての一戦を振り返った。

 フッカー岡本慶次主将(3年)は「伝統校対決を楽しんでいたので楽しみだったし、この1日を思い描いて練習していたので楽しかった」と笑顔をみせた。2回戦は昨年優勝の桐蔭学園(神奈川第1)と対戦する。「桐蔭学園さんにはずっと負けているので、勝って自分たちのラグビーの力を証明したい」と闘志を燃やした。

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