ラスト全日本の三原舞依 笑顔のSP「幸せ者だな」 柔らかく「戦場のメリークリスマス」 前日に今季限りで現役引退表明
「フィギュアスケート・全日本選手権」(19日、国立代々木競技場)
26年ミラノ・コルティナ五輪の最終選考会が開幕し、女子ショートプログラム(SP)が行われ、前日に今季限りでの現役引退を表明した22年GPファイナル優勝の三原舞依(26)=シスメックス=は62・77点をマークした。
中野コーチに背中を押され、笑顔でリンク中央へと向かうと、SP「戦場のメリークリスマス」にのり、冒頭のダブルアクセルに成功。3回転フリップも軽やかに決めると、最後のトリプルルッツからの連続ジャンプは着氷が乱れたが、最後までしなやかに滑り切った。
演技を終えるとスタンディングオベーションが降り注ぎ、三原は柔らかな笑みを浮かべながらファンの声援に応えた。
SPを終え、連続ジャンプが乱れたことに「6分間練習で上手く跳べていたので思い切りいきすぎたかな?」と悔やみつつ「単独ジャンプ扱いになるとガクッと点数が下がってしまうことも、18年間スケートをしてきて悔しかった思いがある。ルッツを降りた時点で維持でトーループをつけることができて、褒めることはできないけど、ちょっとでも前に進めているんじゃないかな」と、うなずいた。
三原は18日の前日練習後に「今まで18年間スケートができていることに感謝しながら、この全日本で出し切りたい」と語った三原。今後については「全日本を終えてから考えようかな」と明かし、「大好きなスケートをちょっとでも長く。競技から離れてしまうとしても、ちょっとでも長く氷の上にいたい。ショーに呼んで頂いたら出たいですし、振り付けも。大好きなスケートに恩返ししたい」と語っていた。
反響については「友達とか世界中のスケーター、応援してくださる皆様からメッセージをもらって幸せ者だなと。幸せなことを頭いっぱいに考えながら過ごす日々が多くて、スケートに出会うことができて、素晴らしい皆様に会うことができて、幸せ者だなとずっと思っている」を語った。
◆三原舞依(みはら・まい)1999年8月22日、神戸市出身。8歳でスケートを始めた。難病の若年性特発性関節炎を乗り越え、16年に全日本選手権で3位。17年世界選手権は5位。19~20年シーズンは体調不良で休養した。22年1月の四大陸選手権で5年ぶり2度目の優勝。同年に初制覇を含むGPシリーズ2連勝。24年全日本選手権は棄権した。趣味は音楽鑑賞とけん玉、ダイヤモンドアート。157センチ。





