ジャンプ 葛西紀明9度目五輪へ正念場「絶対に成績を」全日本選手権3位以下なら五輪大ピンチ
ノルディックスキージャンプの全日本選手権は、11月2日に札幌・大倉山ジャンプ競技場で開幕する。26年ミラノ・コルティナ冬季五輪の代表選考につながる重要な一戦。10月31日は同会場で公式練習が行われ、五輪8大会出場の葛西紀明(53)=土屋ホーム=は127メートルのジャンプを飛んで調整した。
全日本スキー連盟が定める五輪の派遣推薦基準は、直近2シーズンのワールドカップ(W杯)などの成績で決まる。W杯出場には下部のコンチネンタル杯から繰り上がる必要があり、今回の全日本選手権の上位2位が、そのコンチネンタル杯の選考対象となる。
1月に開催されるW杯札幌大会は日本勢の出場枠が拡大されるため、わずかに五輪出場の可能性は残すが、それでも今大会3位以下に沈めば五輪出場は大ピンチとなる。
葛西にとっては、かなりの正念場だ。「絶対に成績を出さなきゃ、コンチネンタル杯、W杯、五輪とつながっていかない。気合を入れすぎず狙っていきたい」と覚悟をにじませた。
14年ソチ五輪ラージヒルで銀メダルを獲得し、北京五輪代表落ちを経験しながら、悲願の五輪頂点を目指して飛び続ける53歳のレジェンド。2大会ぶり9度目の夢舞台に挑戦へ。「まだまだ本気を出していないですからね(笑)」と自信が漂わせつつ、「厳しい戦いになりそうだなとは思っているけど、自分が絶好調になっていないので。絶好調になった時にどういう戦いができるのか期待感がある」とにやりと笑った。





