遺産残る「新時代の五輪」 祝祭感戻ったパリ大会から1年

 【パリ共同】昨夏に開催されたパリ五輪は、26日で開幕から1年を迎えた。新型コロナウイルス禍で原則無観客だった2021年東京大会から打って変わって五輪本来の祝祭感が戻り、夏季五輪史上初めて競技場外で実施したセーヌ川での開会式など新しい大会像を示した「新時代の五輪」はさまざまなレガシー(遺産)を残している。

 水質悪化などで1923年に禁止になって以来、約100年ぶりに今月に遊泳が解禁されたセーヌ川は大会開催を機に浄化され、大きなレガシーとなった。26日は朝から多くのカヤックやボートなどがパリ中心部で世界的な観光名所を横目に水面の上でパレードし、大会1周年を彩った。パレードを見守った国際オリンピック委員会(IOC)のコベントリー会長は「パリ大会は魔法のようだった。大会が残した遺産を見て、感じられて素晴らしい」と語り、パリのイダルゴ市長は「パリ市のレガシーを推進できた。これが五輪の価値だ」と誇った。

 大会組織委員会の悲願だった、貧困層が多いパリ郊外のセーヌサンドニ県の振興も進みつつある。

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