パリ五輪銅のシダマツがペア解消 目標に相違 来月世界バドで有終飾る!

  記者会見でペア解消を発表した志田千陽(中央)、松山奈未(右)組に花束を贈った山口茜(左)
 女子ダブルス3位決定戦でマレーシアペアと対戦する志田(奥)、松山組(共同)
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 バドミントンの女子ダブルスでパリ五輪銅メダルの“シダマツペア”こと、志田千陽(28)、松山奈未(27)組=再春館製薬所=が8日、熊本県内で記者会見し、8月の世界選手権(パリ)を最後にペアを解消すると発表した。その後の活動は志田が同種目で五十嵐(旧姓東野)有紗(BIPROGY)と組む予定で、松山は混合ダブルス転向も視野に入れている。

 世界にその名をとどろかせた「シダマツ」がペアを解消する。パリ五輪後、2人の目標に相違が生じたためだった。志田は「世界一になりたい思いがある」という一方、松山は「五輪のためこれ以上ない努力をした。さらに強くなる自分が想像できず、高みを目指す志田さんの目標を壊すことが怖かった」と語った。

 今年に入ってからスタッフも含めて話し合い、解消の流れになったという。志田は「解消と聞くとネガティブなイメージがついてしまうと思うが、私自身も松山とペアを解消するのは寂しさもあるが、それ以上に感謝の気持ちが大きい」と口にした。

 2人の出会いは志田が高校1年、松山が中学3年で参加した2014年のジュニア日本代表合宿だった。当時から一番相性が良かったことで組み、15年世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得した。再春館製薬所に入社した志田を追いかけ、松山も入社した。22年には、ワールドツアーでもっとも格の高い全英オープンを初制覇。そして昨年、五輪で表彰台に上り詰めるまで成長した。

 志田は今後、五十嵐と組み、松山は混合ダブルス転向も視野に入れている。国内最後の大会は15日開幕のジャパン・オープン(東京体育館)で、ラストの舞台は世界選手権。「松山とは家族より長い時間を過ごした。最後は縁のあるパリなので世界一を取りたい」と力を込めた志田。思い出のパリで再び笑顔の花を咲かせ、「シダマツ」を締めくくる。

 ◇志田千陽(しだ・ちはる)1997年4月29日、秋田・八郎潟町出身。姉の影響で6歳から競技を始めた。青森山田高出身。3年時はインターハイ女子ダブルスで優勝した。16年から再春館製薬所に入社。パートナーの松山奈未と14年からペアを組む。161センチ。

 ◇松山奈未(まつやま・なみ)1998年6月28日、福岡・北九州市出身。両親、兄、姉もバドミントンに打ち込む一家で育つ。九州国際大付中、高出身で、3年時には世界ジュニア優勝。17年に再春館製薬所に入社した。167センチ。

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