38年ぶり復活の6代目藤ノ川、襲名後に4代目から猛ゲキで気合
「大相撲・名古屋場所」(13日初日、IGアリーナ)
幕内最年少の20歳、新入幕の若碇改め藤ノ川(伊勢ノ海)が3日、名古屋市西区の佐渡ケ嶽部屋に出稽古し、琴勝峰、琴栄峰、錦木と12番相撲を取り7勝5敗だった。上背はなくとも、低く真っすぐ当たる立ち合いが持ち味で、相手を一気に押し出す場面も見せた。
部屋伝統のしこ名を6代目として、38年ぶりに復活させた藤ノ川。反響は大きく、銭湯では見知らぬ老人に声をかけられ、中学時代の教師からも連絡があった。「『でかい名前もらったな』と言われますね。若碇も京都相撲の伝統あるしこ名。2年半若碇でしたが、先は長いので、藤ノ川でなじんでもらいたい」と先を見据えた。
4代目の元関脇で、78歳の先代伊勢ノ海親方とは番付発表当日に電話で「稽古しろ」と激励されたという。“牛若丸”と言われた4代目の相撲と似ていることから、今回の復活につながっていた。
176センチ、117キロの小兵ながら、玄人好みな相撲が持ち味の藤ノ川。初日に向け「怪我をしないように、やれるだけやりたい」と意気込み、稽古量の多さを指摘されると「それをやめたらカスなので」と強い意志を口にしていた。


