「柔道・世界選手権」（１７日、ブダペスト）

　男女計２階級が行われ、男子９０キロ級決勝でパリ五輪銀メダルの村尾三四郎（２４）＝ＪＥＳエレベーター＝が昨年覇者の田嶋剛希（パーク２４）を下し、初優勝を遂げた。延長戦の末、指導３の反則勝ち。女子７０キロ級は昨年３位の田中志歩（２６）＝ＪＲ東日本＝が初優勝を果たした。村尾は準決勝で一昨年覇者のルカ・マイスラゼ（ジョージア）に一本勝ちするなど５試合に勝利。田中は決勝で世界ランキング１位のララ・ツベトコ（クロアチア）に優勢勝ちし、日本勢２大会ぶりの頂点に立った。

　日本は男女で金メダル６個を獲得。７個だった２０１８年以来の多さとなった。

　男子９０キロ級の村尾は危なげない内容で初の頂点に輝いた。初戦から得意の足技が面白いように決まり、パリ五輪銅メダリストや一昨年覇者ら強豪に一本勝ちを重ねた。決勝は昨年優勝の田嶋の攻めを巧みな組み手さばきで制し、指導３の反則勝ち。「自分のやるべきことに集中していた」と胸を張った。

　昨夏の五輪は決勝の終了間際に敗れて悔し涙に暮れ「何が何でも世界チャンピオンになりたい思いが強い大会だった」と秘めた思いを言葉にした。２４歳の新王者は「次に向けてやっていく」と気持ちを切り替えた。