青学大“わんぱく大作戦”不発で7位 実業団に完敗 大学勢でも4番手 原監督嘆きも往路要員には収穫
「ACNエキスポ駅伝」(16日、万博記念公園~夢洲)
大阪・関西万博の開催を記念したレースに実業団と大学の男子強豪16チームが参加し、箱根駅伝を2連覇した青学大は2時間35分58秒で7位だった。トヨタ自動車が1区(8・9キロ)の吉居大和でトップに立ち、最長3区(12・5キロ)でパリ五輪1万メートル代表の太田智樹が後続との差を1分以上に広げ、首位を譲らず2時間32分48秒で優勝。富士通が1分14秒差の2位で、国学院大が3位に入った。
大作戦は不発に終わった。実業団チームと好勝負に持ち込めず、大学勢の中でも4番手と撃沈。原監督は作戦を完遂できなかったことに「『わんぱく大作戦』としては50%だなあ」と嘆いた。
“わんぱく坊主(ぼうず)”たちの走りには収穫もあった。1区鶴川正也(4年)が3位でつなぎ、2区小河原陽琉(ひかる、1年)が2位に押し上げた。エース区間の最長3区を任された飯田翔大(1年)が区間6位ながらも、他大学のエースとほぼ互角に渡り合う奮闘。4区以降は失速したが、指揮官は「小河原、飯田は箱根でも往路要員として使えるめどがついた」と手放しにたたえた。
ただ、実業団に対しては「強かった」と完敗を認めながらも、ぼやきが漏れ出た。大会前から実業団の外国人選手の起用などを疑問視していたが、優勝したトヨタ自動車にはパリ五輪1万メートル代表でハーフマラソン日本記録保持者の3区太田、4区では5000メートル13分12秒28を誇るサムエル・キバティと容赦ない布陣で臨まれ「これは視聴率が下がるぞ。こんな区間配置だと」と苦笑いを浮かべた。
ガチンコ勝負としながらも、ある程度きっ抗した戦いを望んだのは大会の盛り上がりのため。一定の注目を集めた『実業団VS大学生』の形式での大会継続を求める。「少子化になりますよ?競技人口も減りますよ?その時に大谷翔平(の影響)で野球やりたいじゃなくて、駅伝をやりたいとなる文化を考えていかないと」と、将来を担う“わんぱく坊主(ぼうず)”を振り向かせるための提言をした。




