りくりゅう 復活V 課題のフリーでもトップ 前回覇者に6・40点差圧勝 覇権奪回へ自信回復

 ペアフリーで演技する三浦璃来(左)、木原龍一組(共同)
 ペアで2年ぶり2度目の優勝を果たした三浦璃来(右)、木原龍一組(共同)
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 「フィギュアスケート・四大陸選手権」(21日、ソウル)

 ペアは世界選手権(3月・米ボストン)代表の三浦璃来(23)、木原龍一(32)組=木下グループ=が合計217・32点で2年ぶり2度目の優勝を果たした。ショートプログラム(SP)に続いてフリーもトップだった。女子SPは2連覇が懸かる千葉百音(19)=木下アカデミー=が71・20点で2位発進。千葉とともに世界選手権代表の樋口新葉(ノエビア)は7位、松生理乃(中京大)は13位につけた。欧州以外の国・地域で争い、22日に男子とアイスダンス、23日に女子の各フリーを実施する。

 ジャッジ席に背を向けて演技を締めくくると、木原は苦笑いで頭を抱え、三浦は手をたたいて大笑いした。「最後のポーズの方向を間違えなかったら完璧だった」と木原。課題だったフリーで今季初めて140点台に乗せ、2年ぶりの頂点。「りくりゅう」の復活を印象付けた。

 二つのリフトとデススパイラルで最高難度のレベル4を獲得し、力を入れて練習してきた最後の見せ場へ。あまりの集中力に、抱き合いながら回転する振り付けで「速く回り過ぎてしまい、どっちを向いているのか分からなくなってしまった」のもご愛嬌(あいきょう)だ。

 上昇気流をつかめた要因の一つが、木原の腰痛が癒えたこと。今季の序盤戦で痛め、2戦連続2位に甘んじた時期はトレーニングを制限せざるを得なかった。昨年12月下旬の全日本選手権以降は体を鍛え直せ「リフトの安定感が出た」と動きに切れが戻った。

 初出場で8位だった5年前と同じ会場で、当時は「全く想像できなかった」と感慨に浸る優勝を前回覇者のカナダペアに6・40点差の圧勝で飾った。覇権奪回を狙う1カ月後の世界選手権へ「同じように(練習を)積んでいきたい」と三浦。四大陸のタイトルと同時に、自信も取り戻した。

 ◆三浦 璃来(みうら・りく)2001年12月17日生まれ。兵庫県宝塚市出身。カナダを拠点に木原と組んで6季目。22年北京冬季五輪で団体銀メダル、個人で日本勢初の五輪7位入賞。22~23年シーズンはGPファイナル、四大陸選手権、世界選手権を初制覇。中京大在学中、木下グループ所属。145センチ。

 ◆木原 龍一(きはら・りゅういち)1992年8月22日生まれ。愛知県東海市出身。11年世界ジュニア選手権男子代表。13年にペアに転向し、14年ソチ、18年平昌(ピョンチャン)両五輪に異なるパートナーと出場。中京大出、木下グループ所属。174センチ。

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