朝潮さん死去、67歳がんで 昭和の土俵沸かせた名大関「大ちゃん」 高砂部屋を継承し朝青龍ら育成
大相撲の元大関朝潮で大きな体と陽気な性格から「大ちゃん」の愛称で親しまれた長岡末弘(ながおか・すえひろ)さんが死去したことが3日、日本相撲協会関係者の話で分かった。67歳だった。高知県出身。葬儀・告別式は未定。関係者によると、がんを患っており、春先から体調が優れなかったという。
長岡さんは、近大時代に2年連続で学生横綱とアマチュア横綱に輝き、1978年春場所に高砂部屋から幕下付け出しで初土俵。強烈な突き、押しを武器に幕下、十両を各2場所で通過するスピード出世で注目され、部屋伝統のしこ名を受け継いだ。三賞は14度受賞。83年春場所後に大関昇進を果たし、85年春場所で初優勝を遂げた。89年春場所で引退するまで大関を36場所務めた。特に横綱北の湖戦では13勝7敗(不戦勝1を含む)と強さを発揮した。
引退後は若松部屋を率いた後、2002年2月に高砂部屋を継承。朝青龍を横綱に育て上げたが、度重なる不祥事で監督責任も問われた。親方生活の終盤に近大の後輩、朝乃山を大関昇進に導いた。65歳の定年後は再雇用制度で参与として相撲協会に残ったが、新型コロナウイルス対策ガイドライン違反があり、21年6月に角界を去った。
◆長岡末弘(ながおか・すえひろ)1955年12月9日、高知県室戸市出身。近大時代に2年連続で学生横綱とアマチュア横綱に輝いた。1978年春場所に高砂部屋から幕内付け出しで初土俵。同年九州場所新入幕。85年春場所で初優勝を果たした。89年春場所で引退。三賞は殊勲賞10回、敢闘賞3回、技能賞1回。





