卓球女子五輪メダリストの福原愛さん（３４）の元夫で１６年リオデジャネイロ五輪台湾代表の江宏傑氏（３４）が２７日、都内の日本外国特派員協会で緊急会見を開いた。昨年７月に福原さんに一時的に引き渡した長男と連絡がつかなくなっている問題で、東京家裁から福原さん側に引き渡しを命じる保全命令が出たと公表。それでも応じない場合、未成年者誘拐罪で刑事告訴することも示唆した。一方、福原さん側は反論する声明を発表し、泥沼化の様相を呈してきた。

　緊急来日した江宏傑氏が元妻に対し、涙ながらに子供の引き渡しを訴えた。昨年７月に一時的に長男を福原さんに預けるも、面会交流期間の夏休みが終わっても帰ってこず、連絡がつかないという。裁判で争っていたが、今月２０日に東京家裁から福原さん側に引き渡し命令が出たと公表。裁判所に強制執行も求めている中、江氏は「裁判所に従って、平和的に子供を返してほしい。早く弟をお姉ちゃん（長女）に会わせたい」と呼びかけた。

　会見に同席した大渕愛子弁護士によれば、子供引き渡しの強制執行もできる保全命令が出ることは極めて異例。ただ、福原さん側からはまだ返答がきていないといい「引き渡していただけるなら（江氏が）会見する必要もなかった。任意の引き渡しをしていただけないのであれば、次のステップを考えないといけない」と語気を強め、「選択肢としては未成年者誘拐罪での告訴が考えられる」と刑事告訴も視野に入れ、長男返還を強く求めた。

　１６年９月の結婚発表会見では仲むつまじく手をつなぎ、何度も見つめ合っていた２人。７年を経た今は既に離婚し、子供を巡って、公衆の面前でバトルを繰り広げる泥沼の展開となってしまった。