セメンヤの訴え一部認める 陸上女子規定問題で人権裁判所

 陸上女子800メートルで2012年ロンドン大会から五輪2連覇のキャスター・セメンヤ(南アフリカ)が、男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格を制限する世界陸連の規定撤回を求めた問題で、欧州人権裁判所が11日、訴えを一部認める判決を下した。

 セメンヤはスポーツ仲裁裁判所とスイスの連邦最高裁では敗訴していた。欧州人権裁判所は「セメンヤ選手が訴えを効果的に審理してもらうための十分な手続きがなされていなかった」と指摘し、規定撤回を求める機会を与えるべきだとした。

 世界陸連は当初、テストステロン値が高い女子選手は薬などで基準内に下げなければ400メートル~1マイルで国際大会に出られないと定め、その後全トラック種目に対象を拡大した。セメンヤは21年に欧州人権裁判所に提訴した。(ロイター=共同)

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