レスリング 119連勝の藤波朱理「吉田沙保里さんは雲の上の存在」「足元にも及んでいない」パリ五輪へ視界良好
「レスリング・アジア選手権」(12日、アスタナ)
女子53キロ級で、21年世界女王の藤波朱理(19)=日体大=が3試合を勝ち抜いて優勝した。中学2年から続く自身の公式戦連勝記録を「119」に更新。五輪3連覇の吉田沙保里が持つ119連勝の大記録に並んだ。日本時間13日に日本協会を通じて「沙保里さんは雲の上の存在です。連勝記録は同じでも、まだまだ足元にも及んでいません」とコメントを発表した。
パリ五輪に向けては、第1次選考会となった昨年12月の全日本選手権を制して代表争いを先行。今年6月の明治杯全日本選抜選手権も優勝すれば世界切符をつかみ、世界選手権で表彰台にたてばパリ五輪代表に決まる。
ただ、明治杯ではまだ対戦経験のない東京五輪金メダルの志土地真優(ジェイテクト)ら国内ライバルも背水の覚悟で臨んでくる。大一番前最後の実戦で、3試合無失点のテクニカルフォール勝ちと完勝で手応えをつかんだ19歳は「明治杯につながる試合ができた。この経験をこれからに生かしていきたい。(今後の目標は)明治杯で優勝し、世界選手権でも優勝しオリンピック代表に内定すること」と決意を込めた。
◆レスリング日本女子の連勝記録 吉田沙保里が2001年12月に山本聖子に負けたのを最後に、08年1月のW杯団体戦で敗れるまで119連勝を記録。団体戦を除けば206連勝を飾った。五輪4連覇の伊調馨は負傷による不戦敗を除き、03年5月~16年2月まで189連勝を飾った。藤波は中学2年時の17年全国中学選手権決勝で伊藤海に敗れたのを最後に、無敗での連勝を継続。昨年6月の明治杯で優勝し、吉田、伊調に続き、日本女子史上3人目となる「100連勝」の大台を突破した。