競泳男子平泳ぎで２００４年アテネ、０８年北京両五輪連続２冠の北島康介さん（４０）が２９日、今月末で閉店する都内の実家の精肉店で販売を手伝った。購入客に商品を手渡しするなどして「寂しい気持ちもあるが、最後に地元の皆さんにこうやってお越しいただき本当に感謝している」としみじみと話した。

　創業７７年。新型コロナ感染拡大の影響で卸先が減少し、閉店が決まったという。北島さんは「食が細かったので、小さい時に『肉食え、肉食え』と言われてすごく嫌な時期もあったが、今考えるとすごく恵まれた環境だった」と語った。

　開店前から行列ができ、ひっきりなしに客が訪れた。アテネ、北京両五輪の女子２００メートル背泳ぎで銅メダルの中村礼子さんと１２年ロンドン五輪１００メートル背泳ぎ３位の寺川綾さんも訪れて名物のメンチカツを購入した。