逸ノ城が悲願の初優勝 12年前同じ飛行機で来日した照ノ富士とのV争い制す「優勝できる」自分信じ

 宇良(手前)を寄り切りで破り、12勝3敗の逸ノ城(撮影・佐藤厚)
 宇良(左)を寄り切りで破り、12勝3敗の逸ノ城(撮影・佐藤厚)
 貴景勝に敗れ4敗、優勝を逃し肩を落とす照ノ富士(撮影・佐藤厚)
3枚

 「大相撲名古屋場所・千秋楽」(24日、ドルフィンズアリーナ)

 前頭二枚目逸ノ城(湊)が宇良(木瀬)を寄り切りで下し、3敗を守った。結びの一番で3敗で並んでいた横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)が大関貴景勝(常盤山)に敗れ、逸ノ城の12勝3敗でも悲願の初優勝が決まった。平幕優勝は昨年初場所の大栄翔以来となった。

 優勝インタビューで逸ノ城は「とてもうれしいです。もう1番取れるように、心の準備はしてました。決まってくれてよかったです」と率直に語ると、会場は笑いにつつまれた。入門から8年、インタビュアーから「優勝できると思っていたか?」と問われると「そうですね。思ってました。前に優勝できなかったんで、本当に今日は優勝できてよかった。うれしいです」と、喜びをかみしめた。

 宇良との一番は「あんまり得意じゃない相手。思い切ってやろうと思っていた。自分の相撲をとれてよかったです」と振り返った。

 Vを争った照ノ富士とは12年前にモンゴルから同じ飛行機で来日した縁があった。「まあ強い横綱だと思います。しっかり優勝したいなと思っていた」と、ライバル心を奥底に秘めながら、戦い抜いた。

 来場所は三役に戻る可能性が高い。「ゼロからやるだけ、変なこと考えずに一生懸命やります」と、しっかり足元をみつめた。

 ◆逸ノ城 駿(いちのじょう・たかし) 本名アルタンホヤグ・イチンノロブ。1993年4月7日、モンゴル・アルハンガイ出身。10年4月、鳥取城北高に相撲留学。同校卒業後の13年9月に実業団横綱となり幕下付け出しの資格を得る。同年11月に湊部屋に入門、新弟子検査を受検。逸ノ城のしこ名は、本名の“イチ”ンノロブに逸材の「逸」をかけ、母校の鳥取“城”北から「城」を取った。14年1月、幕下15枚目格付け出しで初土俵。得意は右四つ、寄り。192センチ、211キロ。愛称はイチコ。

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