阿炎 Vチャンス残す金星 迷いなし「優勝は気にせず、一番に集中」
「大相撲初場所・14日目」(22日、両国国技館)
関脇御嶽海が宝富士を送り出しで下して2敗を守り、ついに単独トップに立った。横綱照ノ富士は阿炎に押し出しされて3敗目を喫し、トップ陥落。千秋楽は1差の3敗を守った阿炎、琴ノ若が対戦。御嶽海が照ノ富士に負ければ、3敗で3人が並び、ともえ戦になる。
自分の相撲を取り切った。阿炎は立ち合いもろ手突きからのど輪の猛攻で照ノ富士の巨体を起こすと、休まず右からのいなしで横を向かせて押し出した。
先場所14日目に敗れて優勝の望みを断たれた相手を圧倒し、3敗を守って今場所は千秋楽まで賜杯のチャンスを残した。2018年名古屋場所以来、金星は3個目。「先場所同様に胸を借りるつもりで自分の相撲を取ろうと思った。相手は横綱。がむしゃらに取るしかないですから。でも、うれしいです」と興奮気味に振り返った。
千秋楽、自身が勝ち御嶽海が負ければ決定戦。師匠の錣山親方(元関脇寺尾)には「勝ち負け考えずに思い切り取ってこい」と背中を押されている。「優勝は気にせず、一番に集中します」。みじんも迷いはない。




