フェンシング東京五輪金メダリスト見延和靖が「ポキポキ折れる」剣の再利用プロジェクト立ち上げ

 「折れ剣再生プロジェクト」を掲げる見延和靖(右)
「折れ剣再生プロジェクト」を掲げる見延和靖=都内
 「折れた剣」「溶接した剣」「再生ナイフ」の例=都内
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 東京五輪で日本フェンシング界初の金メダルを獲得した男子エペ団体メンバーの見延和靖(34)=ネクサス=が14日、一般社団法人日本スポーツSDGs協会とともに、都内で「折れ剣再生プロジェクト」の会見を行った。折れた剣を包丁やメダルに作り変える取り組みで、見延の地元・福井県の「武生特殊鋼材」が製作し、販売も検討していく。

 見延はフェンシングを始めた高校生の頃から、1本3~5万円するエペの剣が「ポキポキ折れてしまう」ことに問題意識を持っていた。「僕たちのレベルだと長くて半年、早いと1カ月で折れることもある。剣が廃棄されるのはこれからの社会にとって良くない」とプロジェクト立ち上げに至ったという。

 選手としての事情もある。フェンシングの剣は日本では作られておらず、全て輸入品。剣が作られるのはフランスやウクライナなど一部の地域で、「フランス選手は試合前に直接工場に行って、すごく細かく剣のオーダーをして、自分好みにする。それだけで僕たちにはハンデ」と明かす。

 現状改善のためにも、このプロジェクトの最終的なゴールは「試合で使える剣」と設定した。見延は「課題はある」と話したが、「日本のクオリティーを持ってすればそれ以上のものが作れると思っている」と、日本フェンシング界を変える取り組みに期待を寄せた。

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