アメフト 佐藤輝の高校同期、パナソニックWR桑田がXリーグ準決勝で活躍

 12日に行われたアメリカンフットボールの日本社会人Xリーグ準決勝、パナソニック-IBM戦(ヤンマースタジアム長居)で、パナソニックの6年ぶりのライスボウル進出に貢献したのが、新人WR桑田理介(22)だ。試合開始直後は捕球できそうなパスを2度続けてキャッチできずに悔しがったが、すぐに立て直した。

 第1Q5分過ぎには自陣46ヤードから8ヤードのパスを捕球して敵陣へ侵入。ランプレーを挟んで、9分13秒に28ヤードのTDパスをキャッチした。その後もショートパスを中心に確実に捕球し、いずれもチーム最多9キャッチ、95ヤードを獲得。「きょうはチーム事情もあって出場機会に恵まれました」と、38-31と激しい点の取り合いとなった戦いで役割を果たした。

 今春、関大を卒業しパナソニックへ。173センチと小柄ながら、大学時代はスピードを生かした走りとシュアなキャッチングで、エースWRとして活躍した。社会人1年目は春のシーズンではまずまず貢献できたというが、今秋のリーグ戦では思うようなプレーができなかったという。

 チームでは学生時代から切磋琢磨(せっさたくま)してきたRB立川玄明(立命大卒)やLB青根奨太(関大卒)、LB小西憂(桃山学院大卒)ら同じルーキーが活躍。負けじと桑田も決勝進出をかけた大一番で実力を発揮した。

 グラウンド内では米国人のQBアンソニー・ローレンスにボールを要求したり、パスルートを確認したり、積極的に会話する姿もあった。「アンソニーはめっちゃいい人。あまり話せないけど片言の英語と日本語で、コミュニケーションを取ってます」(桑田)と、1年目とは思えない堂々としたプレーぶりだった。

 大学入学後にアメフトに転向した桑田は、兵庫・仁川学院高では野球部の主将でエース。2年秋から3年春には当時捕手だった阪神・佐藤輝明内野手とバッテリーを組んだ。この日もスタンドには高校野球部の顧問や、後輩部員が応援に駆けつけていた。

 佐藤輝とは正月に「コロナ禍で飲み会もできず、公園で軽く野球をしました」と同期5人ほどが集まって以来という。この年末年始も恒例の同期会開催は決まっていないが、高校野球部の顧問らが、今もスポーツの世界で奮闘する佐藤輝や桑田の激励会をできないか、考えてくれているのだという。

 もちろん、1月3日に富士通とライスボウルに駒を進めた桑田のシーズンは、まだ終わっていない。今季からライスボウルはXリーグ決勝が日本選手権として開催される。勝てばパナソニックにとっては6年ぶりの日本一。桑田は「東京ドーム、めっちゃ楽しみです」と目を輝かせた。

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