「体操・全日本団体選手権」（１２日、国立代々木競技場第一体育館）

　男子が行われ、順大が２６０・７６４点で３年ぶりの優勝を果たした。東京五輪２冠でエースの橋本大輝（２０）は５種目中４種目を１５点台の高得点でそろえる圧巻の演技を披露。年内最後の試合を優勝で飾った。２位は徳州会の２５７・９２９点、３位はセントラルスポーツの２５６・６６３点だった。

　最終種目の床運動の着地をぴたりと止めた橋本は、“ナンバーワン”を右手で作って、何度も掲げた。「１位を確信したので、順大が１番だと証明しました」。誇らしげな表情で、優勝を喜んだ。

　圧巻の演技だった。序盤からノーミスの演技を続けると、「波に乗って最終種目までいけた」と、出場した５種目中４種目で１５点超えを達成。跳馬で挑戦を示唆した「ヨネクラ」の披露こそ見送ったが、充実の演技内容を並べてみせた。

　橋本にとっての“今年の漢字”は、名前にも入っている「輝」だという。「輝かしい成績を出せたのと、納得のいく演技ができた」。そううなずきながらも、「来年はもう一度世界チャンピオンになりたいし、もっと理想の演技を求めたい」。貪欲な姿勢は、橋本らしかった。